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非上場会社の株式の評価方法である、類似業種比準方式が見直されました。
上場していないすべての会社に影響のある大きな改正で、先週、国税庁HPに新通達と解説が掲載されています。

財産評価基本通達の一部改正について(法定解釈通達)
「相続税及び贈与税における取引相場のない株式等の評価明細書の様式及び記載方法等について」の一部改正について(法令解釈通達)
「財産評価基本通達の一部改正について」通達等のあらましについて(情報)

類似業種比準方式の見直し

従来の類似業種比準方式では、
評価する会社の配当・利益・簿価純資産1::1の割合で株価に反映させていましたが、
この割合が1::1に変わりました。

つまり、株価に与える影響が、利益は小さく・(相対的に)純資産は大きくなることで、
「社歴があり、今はそれほど稼いでないけど過去の儲けの蓄積がある」といった会社の株価がアップします。

会社規模の判定基準の見直し

また、会社規模の判定基準にも見直しが入りました。

非上場会社の株式は、会社の規模を大・中・小に分け、それぞれ異なる評価方法で評価を行います。
大・中・小のどれになるかは、会社の総資産・従業員数・取引金額で判定します。

ポイントは、大会社に該当すれば、自社の資産負債の相続税評価額をもとに評価する純資産価額方式ではなく、
上場会社の株価をもとに評価する類似業種比準方式が適用できる点です。
一般的には、類似業種比準方式の方が株価が低く評価され、
相続税・贈与税・譲渡所得税などの税負担が軽くなります。

今回の改正は、ジャスダックやマザーズなどの新興市場ができ、比較的小粒な上場企業が増えるなど、
上場会社の実態が変化していることを受け、
非上場株式の評価においても大会社に該当するハードルを下げたものです。

具体的には、以下の通り。赤字部分が変更点です。

適用時期は今年1月1日までさかのぼるので要注意

改正通達が公表されたのは先週5月中旬ですが、適用開始時期は年初までさかのぼり
平成29年1月1日以降の相続・贈与に適用されます。

相続・贈与だけではなく、譲渡の際の株価にも影響を与えますので、株式の売買をされる方も注意が必要です。
※譲渡時に用いる法人税法上・所得税法上の時価は、一定条件の下で相続税法上の評価方式によるため

業務徒然

ちょうど先週いっぱいは

の改訂作業をしていました。非上場株式関係の改正も反映でき、一安心。夏の終わり~初秋に出版予定です。

また、日経ヴェリタス2017年5月21日~27日号「連載ドラマ人生これから/対策急げ!相続編 課税対象拡大、人ごとじゃない」に取材協力しています。

*****ひとりごと*****

平日の夕方を狙って、東京国立博物館に茶の湯展を見に行きました。

曜変天目の展示期間は終わったし、少しはすいてるかも、と期待していたのに、まだまだ混雑中。
天目茶碗に限らず、楽も青磁も志野も井戸も・・・茶碗たちはふっくらと艶やかで本当に美しく、
時間を忘れて見入ってしまいました。最終日までにもう一度見に行けたら。

そして、つくしの散歩中、公園の主の猫に遭遇。

ワンワン吠えながら近寄ったものの

猫パンチをくらい、あえなく退散。

弱虫~と笑う母ではなく、やさしくなぐさめてくれる父の帰りを待ち続け
ずーっと玄関の方を眺めていました。

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